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北海道ツーリング道中記(2回目) ライダーというのは妙な連中だ。 どうせ旅をするのなら自動車の方が楽だ。鉄道の方が楽だ。なおかつ安全だ。 オートバイは言うまでもなく天候の変化には弱く,かつ危険な乗り物だ。 にもかかわらず,自分もそうだが奴等はオートバイを選んで来た。 なぜだろうか。 勿論そんなことを問いかけるつもりなどない。好きだから。それでいいじゃ ないか。 この道中記をオートバイを旅の道具として選択した全てのツーリングライダー に捧げる。 by ISOYAMA SOFT(TM) Aug.13 '1997 おことわり: 好き勝手書いているので文語表現としてはおかしい部分が数多くあります。 わざとですのでご了承下さい。 8/1(金) のらくら仕事をしている間に出発の日が来てしまった。 半日で仕事を片付け,昼から家に戻り,オムスビを数個握った後, ZZ−Rのシートカウルにチキンラーメンを1コ忍ばせ, お茶を詰めて2時頃に家を出る。このチキンラーメンは非常用である。 持っていったもの ・オムスビ数個 ・お茶,というよりは水筒 ・下着の替え4日分。上はTシャツで代用 ・上着の替え1つ ・パジャマ代わりのズボン1つ ・カメラと3脚 ・オロナイン軟膏 ・洗面用具適当 ・洗髪用品適当 ・洗剤1回分 ・お吸物3袋 ・お茶のパック適量 ・保険証 ・フェリーのチケット ・北海道の地図1枚 (う,こんなもんでいーのだろうか) ・腕時計 ・繋がるかどうかわからんかったが携帯電話 ・かもめーる5枚とペン1本。 ・シュラフ(上州屋釣具店開店バーゲンの時に¥10でくすねてきた代物) ・包帯と殺菌用の過酸化水素水。これらはZZ−Rに装備 ・エアーポンプとパンク修理キット。これらもZZ−Rに装備 ・チキンラーメン1袋。ZZ−R内に収納 ・ガムテープ。これもZZ−R内に収納 ・ラジオ その他,免許証と現金10万円ほど。 ガスコンロ,鍋などのキャンプ装備は手持ちが不完全な上にテントがないので 3シーズンシュラフ以外は持たなかった。 とりあえず舞鶴港まで走る必要がある。 ルートをあれこれ考えていたが,最終的には三重県鈴鹿市より四日市市まで 走り,R306とR365を岐阜県関ヶ原町まで北上,その後に名神と北陸 道を使って福井県敦賀市まで北上後,R27で若狭湾沿岸を京都府舞鶴市 (JR東舞鶴駅付近)へ抜けるのが最短距離と判断。【後で大間違いなことに気づく】 5時間かけてゆっくりと北上する。 天気は恐ろしいくらいに快晴。よちよち迷いながら夜8時頃に舞鶴のフェリ ーターミナルに到着。 ターミナルは既に100台を越えるオートバイでごった返しており,キャン セル待ちが出る始末。キャンセルが出なければターミナルでキャンプだと 叫んでいたヤツもいたが,それは確実に追い出される。無人のフェリーター ミナルの軒下で夜を明かすのは勝手らしいが。 ちなみにオイラの隣には舞鶴まで来る途中に車と接触してラジエーターとリア ブレーキペダルをたたき壊したGPZ900Rの兄ちゃんが「おーまいがー」 していた。北海道へ上陸したら,さっそく修理だそうな。ご愁傷様。部品が あるといいのにね。フェリーの中で予約? どこへ? さぁ? カワサキの店 .....うーむ。オイラが知るもんか。 カスタムメイド その他顔ぶれとしては改造だらけのSRやサイドカー付きGL1500という シブいクラスからマグナ50やスクーターもいてなかなか賑やかだった。 あとチャリンコが数名。みんなで写真は撮り合うわ,座り込んでビール片手に 騒ぎだすわで,こんなことだからライダーは世間から少々冷たい目で見られる のだと私は思いながらも,やはり人並みに写真をとりまくっていた。 21:15より乗船開始。23:30出航。2等客室中央部の一番揺れが少 ないところを占拠。しかし隣にいた大阪ナンバーのVT250Fの人と酒を 買い込み飲みたくっているウチに,出航前だというのに出来上がってしまい, その日はいつ寝たんだか覚えていない。 小樽の酒はなかなかウマい。 オススメなので1本買っていこうかと思ったが荷物になるのでやめた。 この日の走行距離:280km 8/2(土) この日はずっとフェリーの中。ちなみにフェリーの話をしておく。 使ったのは新日本海フェリーの舞鶴−小樽便で,この間を約30時間かけて 行くものと,舞鶴−敦賀間を21時間で結ぶ急行便があり,私は帰りに敦賀 便を使いたかったのだが予約が取れずに諦めた。シーズン中はこんなものな んだろう。 人間が6800円,バイクが同じくらいの値段なんで,1万3千円くらいで 北海道へ渡れる。 JRを使っての輸送も考えたが東京と大阪からしか運行しないのと,ブルー トレインの北斗星や日本海の予約を一度に取るととんでもなく高くなるので やめてしまった。おまけにガソリンを抜かなければ運ばないそうな。誰がこ んなもんを使うか! あとフェリーには名古屋−苫小牧という太平洋ルートがあるが,これは日本海 ルートの倍の値段がかかる上に,低気圧が近いと揺れる。サービスも良くな いと聞いた。ということで最初から相手にもしなかった。 ちなみに陸地をトラック輸送してもらうと6万円(日産陸送:名古屋−函館) だそうだ。当然これもパス。 さてフェリーの中では.... 相変わらずVTのお方と,その周辺にいた2等客室のお方らをひっくるめて 宴会であった。反対側の隣にいた中年夫妻はなんと宮崎から来ていた。 シーコム・フェリーで宮崎から大阪南港まで来た後,舞鶴まで自走してきた らしい。たいした根性だ。ツーリングの日程スケジュールを一生懸命組んで おられた。 オイラやVTのお方は予定など何もないので地図を片手に「あーだこーだ」 言って邪魔をしていただけらしい。 あとはお決まり VTの人:「また大阪へ来て下さい。たこ焼きのうまい店紹介しますよ。」 ISO :「サーキットへ来たら泊めてあげるよ」 てなわけで互いの連絡先を交換する。 ライダーという生き物はよく連帯するものである。 初めての人でも勝手に引きずり込んで勝手に仲間にする。 それはちょうど,初めて学校へ行ったときに友達を作るあの感覚と似ている。 またライダー(バイクで道内を旅する人)はチャリダー(自転車で道内を旅 する人)やハイカー(徒歩にて同様)も仲間に引きずり込む。 自動車乗りは相手にしない。 複数の仲間でバイクで来ている人も,道内ではたいてい別行動を取るようだ。 その方が面白い。私も賛成。 でもさすがにこの日は飲まない。明日の朝4:00AMに小樽へ着くのだ。 二日酔いではシャレにならない。昼間は船内を散策していたが,夜になると 持参のオムスビを消化し,給湯室でお茶を入れ直してさっさと寝る。 しかしその時に左手に熱湯を浴びてしまった。カウンターで氷をもらってきて うなっていた。手はじんじん。くそ,幸先悪い。 枕元でかもめーるを5枚ほど大学時代の友人にあてて書く。何のことはない, 盆休みに赤福氷でも喰いに行こうというお誘いなのであるが。 この日の走行距離:0km 8/3(日) フェリーは定刻通りに小樽へ到着。我々も定刻通り...というか, 4:15にフェリーから放り出される。VTの人は本日は札幌で飲むらしい。毎度おなじみの下船風景 私はと言えば朝の涼しいウチに距離を稼いでおこうとR5に乗り,途中から R231へ乗り換え石狩町へ向かう。 ・・・ 昨日の火傷の痕がじんじんやめる。一日中氷漬けにしておいたので少しは楽に なったが,クラッチレバー操作をするとそれでもしみる。考えたあげく軍手を 水で濡らしてはめる。走れば走行風で少しは楽になる....。 そのまま石狩国道を北上し,白銀の滝で一服して写真を撮った後,朝8:00 頃に留萌(るもい)市に到着。JR留萌駅周辺をウロウロするが朝が早すぎて 観るようなものもない。日曜日だし夏休みだし,本当に誰もいない。 JRの文字がなければ廃線駅跡かと思う。 どうでもいいが留萌本線のレールにはゴムが併走しており,私はこれで何度も ツルツルと滑りかけた。融雪のためだろうか。不気味だ。 誰もいないのでそのままR232へ入り北上する。途中ホーネット乗りの人と 逢ったので意気投合して羽幌までのんびり来たら雨が降り出してきた。
牛の香ばしい匂いの中,バス停の待合室に駆け込み,あわてて雨天モード (合羽を着込み,濡れないような装備に直す)になった後,牛をバックに 初山別(しょさんべつ)を抜けて天塩(てしお)町へ向かう。牧場の中を よろよろと進む。天気が悪く,雨宿りをするような場所もない。要するに 止まりたくないし,停まれないのだ。ここまで来れば日本最北端を目指す 以外にない...。 天塩町よりオロロンラインへ入り,ホーネットと一緒に時速120km/hの ペースで北上を始める。サロベツ原野を左右に,ZZ−Rをフルパワー使い 日本一の人口過疎地帯を飛ばす。道は見渡す限り直線。250ccでは ちとつらいか。 低湿地帯特有の妙な植物をバックに写真などを撮る。今さらながら感動す る。ここは夏のない国なのだ。 ここでコケたりしたらマヂで命が危ない。誰も助けてはくれない。 走っている最中も知らない間にハンドルを握る手だけが汗ばむ。実は非常に 緊張しているのだ。スピードを落とせば済むのだが,それをしない。 時速150km/hでひた走る。これ以上の速度をこのバイクは維持できな い。瞬間的に170km/hくらいまでなら出せることは知っているが。 抜海(ばっかい)岬付近で礼文・利尻を観ようとするが悪天候でさっぱりわか らず,ハマナスを横目にそのまま野寒布岬へ。ここで2,3のライダーと 逢う。最近北海道は雨が多くてつまらんと。全くその通りかも。 岬を経て稚内市内へ。ここで停泊する予定にしていたが,昼間っから駅泊も なかろうと思い,雨がひどくなってきたこともあり,今のうちにとそのまま 宗谷岬へ向かう。まぁ誰しもやって来る日本最北端の地ということで観光客に まぎれて月並みな写真を撮る。
宗谷岬だよ〜ん。 女の子ライダーが二人来たので,一人に声をかけてみた。なんか軽く流され てしまったが,声をかけなかった方のもう一人の子がこっちを睨んでいた。 声をかけた方がよかったのかな。相手にしたらイケなかったのだろうか。少し 考える。入れ替わり立ち替わり来るライダー諸氏に天候のことを聞くが,皆 わからない模様。
雨模様の宗谷岬付近。観光地みたいになってしまってあまり面白くない。 中央部に相棒のZZ−Rが停まっている。
ロシア製オブジェだ 昼飯にウニ丼でも喰おうかと思ったがあまりに高いので牛丼に変更。宗谷 岬で雨が小降りになるのを待つ。かもめーるをこの日本最北端の地より ポストに投げ込んでおく。 しかし雨は小降りにならず,いっそう激しくなるばかりで,近所のライダー ハウスに逃げ込もうかとも考えたが,ここは先を目指すことにした。 日本最北端の給油所で証明書をもらい,いざ逆方向を向く。浜頓別 (はまとんべつ)あたりまで行けば何とかなるさと考えて....。 途中線路跡がたくさんある。旧国鉄天北線廃線跡らしい。線路も信号機も そのまま残っている。荒れ放題だ。 途中の駅舎は泊まれないことはないという話を聞いたが,ほとんどバス停に なっていた。 人のいない町を異様なハイペースで駆け下りる。そのまま駆け下りる。 途中何度もくじけそうになる。そりゃそうだ。小樽からここまで500kmは 走っているのだ。それも雨の中。
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千畳岩に紛れ込んで休憩。ここは北見枝幸だ。はっきり言ってよくわかんない。 気を紛らわして再びバイクを飛ばす。天気が悪く,野宿は避けたい。 そうでなくても寒いのだ。 いつしか紋別市まで来ていた。ここで力尽きて近所のライダーハウスに逃げ込む。 案内板には渚滑(しょこつ)駅前とか書いてあるが,線路らしいものはない。
現地には駅舎みたいなものがボロボロになりながらもそのまま残っていた。 知る人ぞ知る名寄本線跡ということであった。
何はともあれ本日はそこのお世話になる。晩飯付きで¥1700というのは 悪くない。同じくそこへ流れついたライダーやチャリダーとシーフード バーベキューを囲みながら夜遅くまで自慢話=武勇伝を聞かされる。一部の 連中と近所へ温泉ダッシュ。 みんな考えていることは同じなんだな。 夜も遅くなり,かと言って周囲に何があるわけでもないのでそのままシュラ フを伸ばし,同部屋の人の地図を見せてもらいながら寝る。11:00PM ナリ。 この日の走行距離 552km 8/4(月) タイトルにはちゃんと曜日が書いてあるが実はこのあたりからもう今日が 何曜日なのか自分はほとんど覚えていない。 ¥1700では朝飯は出てこないのでとっとと身支度をする。 隣の人が「あと8千円で5日間暮らさないと」と言ってたので,その人の 進行方向のライダーハウスを教えてあげる。留萌へ行くとか言ってたっけ。 NIFTYのFKENの情報がアテになればだけど。その後その人がどうなったのか 知らない。 【FKEN:ボイス・オブ・ケンタウロス NIFTYの2輪車フォーラム】 同じく同室の会社を辞めて放浪中のマグナ250の人に「道警のヘリに追わ えられんように気を付けろよ」の言葉をバックに紋別市を出る。天気は雨。 このあたりは交通取り締まりの際に悪質な連中の追跡にヘリコプターが使用 されるらしい。ヤなもんだ。 ま,ヘリはあまり気にせずそのまま南下する。直線を100kmほど走ると 網走市へ出る。ヘリは追ってこないようだ。 途中コンビニに座り込んで朝食。最初は私一人だったがいつのまにやら5人 くらいのライダーが集まってきていた。 ここでは類が類を呼ぶのだ。話を始めたらもうお友達。 天気が良くないので市内にある網走監獄で暇を潰すことにした。
面会者心得 最果ての監獄資料館を2時間もウロついていたら外はすっかり晴れていた。 暑い暑い。 雨はすっかり上がり,内地顔負けの陽気に。あまりの暑さに耐えかねて, 持参していたお茶の中身を全て捨て(腐るから),カキ氷を食べてしまう。 オホーツク沿岸の最果ての街でカキ氷とは思っても見なかった。 再び網走−女満別−美幌−小清水−清里と走る。カムイワッカの滝を観たかっ たのだが,途中逢った人から「4輪だらけで近づけないよ」とのお言葉があり なんかそう言われるとうっとーしくなってきたのでやめてしまった。 知床半島は現在も道路のない未開の原野である。 そこで斜里国道へ向きを変え中標津へ。ライダーのメッカ 開陽台を訪れるた めに。開陽台へは締まったダートを走る。ZZ−Rはおかげさまでボロボロ。 人がいっぱいいたのでついでに標茶へ走り,多和平へ。
天気は快晴。まさに360゜展望。バイク雑誌に書いてあるのはウソじゃなかった。 そこでウトウトと昼寝を決め込む。見知らぬ土地で昼寝をするのが一番楽しい と私は思う。
いーなー おまえらー のんきで 少し寝た後に釧路市へ。道中近くにムツゴロウさんの動物王国があるのだが 部外者立入禁止(あたりまえか)らしく,近寄ると追い返されてTシャツ だのお土産品を買わされるらしいので,近寄りたくもなくなった。そんなの 誰も喜ばないぞ。 釧網(せんもう)本線と並んで南下。釧路湿原で背伸びしてから釧路市内へ。 雨に降られてフトンが恋しくなっていたのでホテルを取ろうと釧路駅へ向か う。 その途中ホクレンの給油所でガソリンを入れ憧れの旗をもらう。道東は黄色。 この季節ホクレンのステーションで給油すると旗をもらえる。これを集めるの も楽しみになってしまった。荷物掛け用のネットに突き刺して意気揚々と走 る。 釧路駅前で座り込んでいたらハイカーの人にライダーハウスとアルバイト先は ないかと聞かれたので釧路駅を指さす。実は釧路駅には客車改造たたみ敷きの 宿泊施設があり¥700で泊まれる。ここは一般の人でも何とかなる。でもア ルバイトは駅では雇ってないだろうから畑か海を目指せと言っておいた。 ニンジンと馬鈴薯の収穫ならこの季節はバイトを募っている。キャンプ場でも よくバイトを募集しているし,ちょっと寒くなれば水産加工業者が人を募る。 ライダーハウスで寝泊まりして放浪していれば小金はすぐにたまる。そういう 暮らしもいいだろうか。冬はスキー場でバイトということらしいが。 こちらは駅近くの安いビジネスホテルに入る。洗濯物をコインランドリーに 放り込み,市内を探索して,「思えば遠くへ来たもんだ」状態でボーッとす る。これも楽しい。バイクのカウルから持ってきたチキンラーメンをホテルで かじる。 で,そのまま寝る。フトンはいいなぁ。なんて一人でつぶやく。 この日の走行距離:387km 8/5(火) 目が覚める。外は雨。 TVをつける。胆振(いぶり)地方は雨,日高地方は雨,十勝地方は雨, 宗谷地方は雨....(北海道のどの辺だかわかるかな>ALL) ....だー いーかげんにせーよー と思いつつ,荷物をまとめてホテルを出て,釧路名物の朝市へ向かう。 毛ガニにタラバとキングサーモンをお土産に発送してもらったところ,すっ かり市場でVIP扱いされていた。でもそんなに安くないかな。内地よりは マシみたいだが。 朝飯も市場で調達している輩がいたが,観るからに生臭そうなので敬遠した。 朝っぱらからウニ飯はなかろうが。 フェリーの中で作った火傷の手の痛みは皮膚がどす黒くなっているだけで もうしない。軍手を廃棄し,グローブにはきかえて釧路を後にする。R38 を最初は快調に走っていたが,途中から大渋滞に。前の方で大型トラック同 志がキスしているらしい。 道警の誘導でそこを何とかくぐり抜けているうちにまたもや大雨。今回は 雨にたたられてるなぁと思いつつ,浦幌−豊頃と進み,途中でR38から 道道に抜けてR236へショートカットする。ここから北上すると旧国鉄 広尾線の幸福駅跡があり,観光地と化していていろんな人がいる。前回も 来たが今回も来てしまった。
旧国鉄広尾線・幸福駅駅舎 少し立ち寄った後,そこから帯広市内へ入り,再びR38へ戻る。
帯広のトウモロコシ畑にて。実は道に迷っているとは大きな声では言えない(笑)。 途中のコンビニで昨日食いつぶしたチキンラーメンを再び買い込み, バイクのアンダーカウルにしまい込む。 こういうツーリングの際,オイラは常に水筒にお茶ないしは水と, バイクにチキンラーメンを積んでいる。いざという時に,少しは命が長持ち する。 雨はますます激しくなる。狩勝峠付近で濃霧と強風が手伝い,まさに最悪。 台風に吹かれている方がマシではないかと思うようなコンディションに泣く。 南富良野へ来た頃には体力を使い果たしてボロゾーキンのようになっていた。 雨は小降りになったが風はすさまじい。ZZ−Rを風に差し向けるように ヨロヨロと進む。でないと吹き飛ばされそうだ。ツアラーとは言え小さすぎる のかな。 昼の2時過ぎに富良野市街へ,JR富良野駅へ向かい,留置してあるツーリン グトレインを申し込みに行ったところ既に満員。しかたないので近所の 吉田旅館へ行き,ライダーとしての待遇で宿泊を申し込む。難なくOK。 素泊まり¥800。風呂は近所に銭湯があって¥360。食い物は地元の店で 何か買ってくれと言うことだったのでそのままバイクを捨て,富良野市街観光 にしゃれ込む。同じ所に泊まっていたライダーも全員ひっぱり出してあちこち ほっつき歩く。それとなく駅前に出るとライダーが後から後からやって来る。 みんなこの悪天候に辟易して富良野に集まってきたようだ。観光客が多く, ライダーも多く,ハイカーも多く,ここでは不思議と自分たちは違和感を感じ ない。富良野名物?ラベンダーソフトクリームを1つ買う。翌日地獄のように 食わされるとも知らずに....。 そのまま宿に戻り,同部屋の連中と富良野観光マップを広げ,見所情報を いろいろ聞く。風呂へ行った後,まぁ何とかなるさと,そのままシュラフを 広げて寝る。 何時に寝たか覚えていない。 この日の走行距離:241km 8/6(水) 朝日で目が覚める。 外はいい天気。内地は台風の影響で雨らしいという噂を聞いた。 ライダーハウスの前で泊まった全員で写真撮影をした後, 皆 思い思いの場所へ飛び出す。 まずはワイン工場。ひとわたり試飲させてもらえる。私の好みではロゼが いいかなと思う。ワインのアルコールは後から効いてくる。 へらんへらんに酔った後,そのまんま(飲酒運転だぞ)富田牧場と富良野 チーズ工房へ,ひとわたりはちゃんと見学するが,やはり基本はチーズ 食い散らかし(本日こんなのばっか),お土産に両方...と思ったが チーズの方は冷蔵しないと日持ちがしない。残念。ワインはかなりの大荷物。 バイクだし,余計な荷物を持ち歩くスペースは存在していないのでおみやげと して買ってくるのはあきらめる。富良野のワインやチーズはどうしてもここで ないと手に入らないと言う性格のものではないし。 昨日,富良野のあちこちで出会った顔に,今日もあちこちで出会う。どうも みんな富良野がお気に入りらしい。 その他のろのろと富良野を走り倒した後,美瑛へ向けて北へ向きを変える。 しばらくいくとラベンダー園があったのでバイクを捨ててリフトで 登る。冬はスキー場,夏はこんなことに使われているらしい。 ラベンダーは雨でかなり傷んでいたが,香りはきつく,これがラベンダー なのか...としばしたたずむ。こういう瞬間が好きでツーリングしている ようなものだが..。さすがに観光客が多いので昼寝は出来なかった。 でも景色がいい。牧場に草原に,いい所へ来たよなぁと言わせるだけのものが ある。内地では霧が峰高原もよかったが,そんなところとはスケールが違うよ うだ。 道草しまくり,昼頃になって美瑛へ。ここの景色も最高。文章に出来るような ものではない。 ...そのうち,走っていると妙な異音がすることに気づく。 最初は向かいのクルマのうんたらかんたら....と思っていたのが,どうも 自分のバイクの速度に合わせて音程が変わる。なんだろかな....と旭川の ホクレンで単車を止めて,センタースタンドかけてタイヤをクルクル.... あ゛ー オイル切れ ・_・ そーなのだ,連日の雨でドライブチェーンのオイルが流れ出してしまい, カリカリと油の切れた音がしていたのだった。ついでにアイドリング調整用の ツマミが消し飛んでなくなっている。情けない。 ホクレンにあったどう見ても機械油とおぼしき液体は注すとロクなことになら ないような気がしたので,道中のカーショップでチェーングリスを買い,給脂 してその場をしのぐ。アイドリング調整用のツマミはなくなったと思いきや, 外れただけで車体内部に引っかかっていた。ほうっておく。 そのまま旭川からR12を南下する。どこへ行こうか,札幌かな。と, 街中向けて走り出す。滝川まで来て渋滞が激しくなってきたのでR275へ 移り,新十津川町でひと休みする。休憩後遮二無二南下する。雨が降ってきて 交通量が増えてきたので雨天モードになり,江別東I.Cより高速に乗り 札幌南I.Cまでのごく短い区間を走る。 札幌南で高速を降り,市内道道と外環を渡り歩き,札幌市内を西へ横断する。 市内観光を考えていたが疲れてきたのでライダーハウスを捜すことに。 荷物を車体の中央部に振り替え,今までおとなしかった走りを一変させて 街乗りモードでガンガン走る。クルマを振り切り,すり抜けしまくり, やっとのことでR230へ出る。そのまま南下。本日の目的地オートハウスへ たどり着く。 ログハウスだ。ラーメン付きで1泊¥900。高いのか安いのかわかったもん じゃない。市内へ出るのはあきらめた。バイクは使いたくないし,遠すぎる 上に交通の便が悪すぎる。 ところでこのライダーハウス,インターネットでも紹介された有名どころで, すすきのへの前線基地とも呼ばれているところだ。そりゃ札幌駅から16km ざっと30分のところにある,1泊千円しないところなんてここくらいのもの だろう。ログハウスの中は風俗嬢のねーちゃんの写真がどばぁーと並び, 割引券もどこでもらってきたのか知らないが山積みしてあるし,なぜかコイ ンロッカーまである。(1円たりとも入れる奴などいないが) どこで盗んで....いや,もらってきたのだろうか。 自炊設備と五右衛門風呂があり,風呂に入らないと宿泊料金が百円upする (なぜだ?)ので,とりあえずカマ風呂になだれ込み,自炊装備のないオイラ は近くのコンビニへ走り,数人分のビールとカルビ弁当を買ってくる。 焚き火とたわいもない話が始まり,そのうちすすきのの話になり,やっぱり ここは札幌だと感じる。すすきのレポートなる妙な大学ノートもあり, 読んだら笑える代物。是非一読ほおすすめ...と書いても,コレを読んで いるライダーでない人は生涯読むこともないだろう。 その後は麻雀大会になり,その後乱入するライダーもいてお祭り騒ぎと化す。 この日もいつ寝たんだか覚えていない。寝る前に読んだ手塚治虫の「火の鳥」 がやたら印象に残っている。どうしてこの方はこんなに漫画が上手なのだろ うか。 この日の走行距離:198km 8/7(木) TVもない,新聞もない,今日は何曜日だかわからない日々が続く。 世間では何が起こっているのだろう。そんなことは気にせずオートハウスの ライダー達はオーナーと一緒に来ていたオーナーの孫娘さんに宿代代わりに 千円札1枚を突きつけ,百円玉とラーメンを受け取っていく。 オーナー: おまえら うちの孫 嫁にくれてやるからこのログハウス継げよ A : 嫁さんにもらうのはいいけど,跡継ぎはやだ B : いつでもすすきの行き放題だからいいかもな ISO : 嫁さん捜しに来たわけじゃあるまいが... くだらない話をよそに,オイラまずはボロボロのZZ−Rに水をかけ,アイド リング調整用つまみを車体の外へ引きずり出し,車体にマウントする。 昨日の雨で再びチェーンオイルが流れている。またもや給脂。 ついでにみんなにグリスを貸しまくる。これからは1本常備しておくべきだ なー。たまんね−や。 何とかくっつけたところで,今は何時かな。時計くらいその辺にありそうな もんだが...いけね,一緒にパッキングしてしもうた。う,まぁいいか, 小樽へ行こう。 と,荷物をまとめてR230を定山渓へ向かって降りていく。今晩くらい まともな宿に泊まろうかと中山峠で小樽中の旅館を当たってみるが,なぜか どこも満室....最後に民宿の人に詳細を聞くと,何かの団体が集中的に 宿を取りまくっているらしい。たとえ空いていたとしても一泊2万円コース のところばっかりだ。 しゃーないな。またライダーハウスか....と,前日に紹介してもらった ライダーハウスに予約を入れる。予約とはまた...と思いきや,2食付き らしい。これは難なくOK。定員14名だそうで,8番目。 宿泊地を決めたところで羊蹄山を左に倶知安まできたらまた大雨。今回は 雨にたたられているらしい。R5へ戻り,余市町へ向かう。このまましけ 込むには早すぎるので,雲の切れている積丹半島の方へハンドルを切り, 神威岬へ行く。北海道は雲の流れ具合に逆らわなければたいてい空を見て 天気がわかる。少し紫色の空をしていると,何故か中島みゆきの昔の唄を 思い出す。なんなんだろうね。 雨は途中で嘘のようにあがり,からっと晴天になる。この天候の変化に内地 育ちのオイラはなかなかついていけない。
神威岬は強風のため岬まで降りれず,道中知り合ったNSR250Rの人と 積丹半島へ向かう。ここでウニ丼とシーフードラーメンを半分分けしてワリ カンで頂く。どうでもいーけど,私はウニ丼はあまり好きにはなれそうにな い。なまぐさいったらありゃしない。 で,積丹町を戻り,古平町へ,最近トンネルが崩落して20数名の死者を 出した古平トンネルを始め,10個以上のトンネルを抜ける。この部分は 非常に道路事情が悪い。能登半島並みと言えば旅慣れている人はわかるだ ろう。海が荒れるとすぐ通行止めになる。実は不便なところらしい。 古平トンネルの慰霊碑が痛々しい。あの事故は天災か,それとも誰のせい なのか。崩れてしまった すみませんで済むわけもないし,そんなことを ふと考える。オイラが通過しているときに崩落しないようにマジで合掌して くる。トンネル近くの山肌はかなりの部分が削り出されている。誰も化けて 出ませんように。 生きて帰ってきたので余市に戻り,小樽へ着く。予約したライダーハウスに 荷物を下ろし,一路小樽市内へ向かう。さすがに観光客だらけ。 小樽運河の橋近くの歩道にZZ−Rを止め,オイラも小樽見物を楽しむ。 道内では海鮮物以外の土産物を全然買っていなかったので,土産物をしこた ま買い込む。アクアリウムや交通博物館も行きたかったが時間と財布の都合で パスとなった。 そのままフェリーターミナルへ行き,位置を確認してから夕暮れ迫る小樽の 町を背にライダーハウスへ戻る。隣接する喫茶店で豪華な夕食をごちそうに なり,同室の面々とくだらん話をして,TVを付け,近鉄が土砂崩れで大阪 線が不通というニュースを見てたら妙に懐かしくなって,何となく帰りたく なってきた。 焼酎のウーロン割りという極めて甘ったるいものを飲みながら,本日の同士と アホみたいに語り合う。TVを見ていたら台風の動きがなんとなく気になる。 外は晴れていた。星空が異常なほどきれい。内地では絶対にこんな星空を見る ことは出来ないと断言してもいいようなそんな空。北海道へ来て良かったと また思った。 台風の進路を考えてもどのみち予約と自然現象には勝てないのでそのまま寝 る。布団が用意してある。やはりフトンはいいなぁと皆で慰め合う。 本日の集団はなんとなく情けない? 小樽にこの時間泊まっている奴等は,旅の終わりか,旅の始まりか,どちらか の連中が圧倒的に多い。だから意気揚々としているか,ホッとしているかのど ちらかである。オイラは後者。 この日の走行距離:237km 8/8(金) 朝になる。例によって全方位 雨だ。 出発する奴はみんなうんざり。オイラもうんざり。フェリーターミナルまでの わずか10kmを合羽を着て走らねばならんのかと思うと... しかしフェリーは待ってくれないので,またもや超豪華な朝食をごちそうに なった後,1泊2食付きフトン付きで¥2380というのんきな宿代を支払い ある者は宗谷へ,ある者は函館へ,またある者は富良野へ,オイラは小樽港へ 向けてフラフラと走り出す。みんな見送ってくれた。うー感涙モノ。 途中カップ麺を1ヶ買っていく。今回も道南は回れなかった。回ったところで 函館くらいしか見るようなところもないし,まぁいいかと納得する。 ラッシュ時間前に走っているので混雑することなくフェリーターミナルに着 く。この時期のフェリーは異様に混んでおり,本日もキャンセル待ちが続い ている。小樽港の近所の公園でテント生活をする連中はさすがにいなくなっ た。キャンパーはどこで暮らしているのやら。 8:45AMに乗船開始。定刻の10:00に小樽港を出港。 台風が接近しているのでフェリーは舞鶴到着を翌日午後5時予定より2時に 変更とアナウンスが流れる。要するに台風が来る前にふっ飛ばす気らしい。 金はたくさん余っていたのでフェリーの中で船内食の昼食と夕食をいただく。 道内の宿泊料金よりも高い食事代というのが許せないような気がしてならな かった。 帰りは都合により2等寝台しか取れなかったが,寝台もいいとばかりに, 同じ部屋にいた連中と相変わらずのバカ話をして,いつのまにやら夜は 更けていった。 この日の走行距離:12km 8/9(土) 翌日,ハデに横揺れする船内で目が覚める。強風のため甲板にも出られない。 朝食はパンと牛乳にしてしまった。昼食は昨日買ったカップ麺。みんなこんな もんでしょ。 2:15PMに舞鶴港到着。2:45下船。バイク連中は乗船は誰よりも速い が,下船は誰よりも遅い。 天気はどんより曇り空。台風は思ったほど日本に近づいてはいないらしい。 あとは行きに通った道を逆方向に辿って走るだけ。高速道路では雨に降られ たがそれも藤原町に来れば止んでおり,途中から星空が見え始め,8:00 PM前に無事家に戻る。コレと言ったトラブルもなく,良い旅であったとい うことで締めくくっておく。 この日の走行距離:247km 使用車種 91年型EX250H(カワサキ・ZZ−R250) 総走行距離 約2200km 燃料消費率 28.6km/l(計算値) 総費用 おみやげ ¥25387 フェリー代 ¥28560 宿泊代 ¥9200計算/全行程 食費 不明 その他 計算してないのでよくわからん 総合計 約¥70000 -------------------------------------- ホクレンの旗 6本ゲット(黄色×3,緑×2,オレンジ×1) スペシャルボーナスと呼ばれるHARTの赤色の旗はとうとう手に入らず。 お土産代を除けば,1日5千円かかっているのかどうか。 END of FILE //