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全文の見直し等が予想されます。 文章が繋がらないところは後で管理人が直すものと思って読んで下さい(笑)
「なーなー」 「あん?」 「せっかくバイクが新しくなったんやしさ 今度のGWにどっか行こやぁ」 「んー いいねぇ。 で,どこへ行こう?」 「佐渡なんかいいんやないかと思うんやけどなぁ」 「佐渡って....新潟だったか?」 「そうそう,あの離れ小島」 「....ちと遠くないか?」 「いいやんいいやん 初めてのロングツーリングということでさ」 「ふーん.....ちょっと考えさせてくれよ」 「いいぜ。週末までに返事くれよな」 「おう」 とある会社の とあるボロい社員食堂で とあるバイク乗りが2人ほど そんな話をしていた頃のこと。 季節は4月の終わり。GWはすることもなく,彼女もいない。 買ったばかりのZZ−R250はアクビをしてる。 「そうだよなぁ。旅に出るか.....」 まだ最初のZZ-R250を買った頃のお話。車歴については別途紹介しているのでそちらを参照。ちなみに現在載っているZZ-Rは2台目のもの また,写真が出てこないので文字だけでご勘弁〜 数日後 木曜日の朝6時頃。三重県は伊勢自動車道の津インターチェンジ入り口に 一台の小さいZZ−Rが停まっていた。 車にトラックに,4輪が行き交う中,あたりに停まっているバイクは自分だけ。 そのうち,ぱぱんぱんぱんと2ストロークエンジンのけたたましい音と共に。 もう1台のバイクがその側にやってきた。 カワサキKMX200。 「よっす」 「よっすって...おめーまさか,これで行くの?」 「おぅ,当然」 「新潟県までオフ車かよ」 「捨てたもんじゃないぜコイツ。長距離でも疲れないしな」 疲れないって....上越まで高速道路の上だということを知ってて言ってるのだろうか。 そういう自分も,バイクで敦賀を超えたことはない。(この段階で) 「じゃーそろそろ行くか。ペース配分なんかわからんから, KMXのガソリンが無くなりそうだったらSA(サービスエリア)に入る。 そん時は追い抜かして合図するから,SAの手前では俺が抜かせる程度に 減速してくれ」 「そんなに出すもんか」 「とりあえず清洲まで走る。降りたら下(一般道)で給油だろうな」 .....と,こうして変な旅は始まったのである。 何のことかというと,KMXは2ストロークの上にガソリンタンクの容量が 9リッター程度しかないので,4ストロークで18リッターあるZZ−Rとは 航続距離がはるかに短い。燃費から逆算して150km走ったら限界らしい。 5月3日の木曜日。そう,世間様はゴールデンウイークというヤツである。 一応,佐渡島に宿は押さえた。もののついでに上越に宿も取った。 フェリーの予約は....していない。バイクだからいざという時は 船のどこへでもくくって持っていってくれると言っていたが, 勿論そんなこと信じていない。いざという時は留置場でもバス停でも 何でもあるさって....マジかこいつ。 天気は上々。ぽかぽかと春めいたいい陽気。と言いたいところだが朝はまだまだバイクには寒い。 高速道路を走るために,また転倒したときのダメージを少なくするためにも厚着をしているが ちょうど良いくらいだ。 朝の誰もいない伊勢道を津から関へ向かって走る。実はこの区間はアウトバーンだ。 20km足らずだがオービス(自動速度取締装置)が無く,面パトもほとんどいないので とばしまくり放題だ。難点は横風。 前日にカストロールの何だか知らないがバカ高いオイルを入れたとか言うKMXが 全開140kmですっ飛んでいく。 こちらも負けてなるものかと慣らしが終わって間もないZZ−Rで追いかけていく。 時にはKMXを振り切ってバトルごっこをしていたが,所詮マシンに慣れていないし ブレーキ性能を完全に把握していない。慣れるにはいい機会だが,時速140kmはまだ恐い。 関ICで東名阪に合流。東名阪は面パト(覆面パトカー)が多いので最高速度は 110km/hくらいで走る。 この速度には意味がある。2輪の制限速度が80km/hなので,110km/hまでなら たとえ捕まっても免停にならない。 まぁそんな能書きはどうでもいいが,ここは鈴鹿おろしのメッカ。横風はすさまじい。 うちわを立てて走っているようなフルカウルマシンのZZ−Rは簡単に1車線くらい 流されることがある。なので大型車が来たらひたすらよける。というか出来るだけ離れる。 高速でにじり寄ってこられると吸い寄せられる。こんな経験は4輪にはないものだ。 軽量+ウニタイヤのKMXも大変そうだ。スタンディングポジションなのでかかる風圧は ZZ−R以上らしい。ZZ−Rは風に向かうようにステアリングを立てれば,あとは大型車に 注意するだけでキレイに走る。さすがはツアラーだ。 しかしKMXも100kmを超えるスピードでついてくる。 イケてるぜオマエ〜 と言いたいところだ。よくやるよと思う。 清洲で東名阪を降り,国道22号線を一般車にまみれて北上する。 名古屋市内から一宮へ向かう。名神の一宮ICで再び高速道路に乗る。要するに目的地までは ずっと高速道路の上なのだ。8時少し前。さて。 途中養老SAでKMX給油のため一休み。ZZ−Rは余裕ブッコキまくりで給油の必要なし。 数分間停止してまた走り出す。 名神高速ははっきり言って大型車のカタマリみたいな道路なので,スピードは出せない。 250ccの軽量車体で張り合うだけの公道テクニックは持ち合わせていない。(その当時は) 関ヶ原を過ぎたあたりから急にペースが遅くなってきた。ハザードを炊き始める。 「路肩だ!」 反射的に2台とも路肩走行になる。KMXと並んで走る。 「パンダ(警察車両)を観たら中央(車線)に寄れよ。 路肩走ってると追いかけて来るぞ。あいつら」 「ああ。そっち(KMX)の方が目線が高い。誘導よろしく」 「オッケー!!」 パンダに遭遇せずに数キロほど走っただろうか。車の流れが完全に止まった。 気持ち悪いので40km/h程度の速度でノロノロと進んでいく。バイクって爽快(笑)。 そのまま走っていくと先頭に黒い影が見える。一旦止まる。 「なんだありゃ」 「トレーラーが壁に刺さってるぞ」 そう,トレーラーが横倒しになって,路肩をも塞いでいたのだ。 そろそろと近寄っていく。ローリーではなさそうだ。爆発の危険もない。近くまでバイクでソロソロと 寄っていくと運転手らしいおっさんが近寄ってきた。 「あぁ,君達,すまない。電話をかけてきてくれないか」 連れが話し出す 「やったばっかりか?」 「ああ,つい今し方」 「怪我は?」 「大丈夫だ」 「おっけー。非常電話でいいだろ」 「頼んだ」 「で,どっから出るんだ」 オイラが突破口を捜す。追い越し車線側の中央分離帯とトレーラーとの間に数十cmの隙間がある。 「そこだ」 「おっしゃ,行くぜ」 KMXがひらりと前に出る。狭路通過はZZ−Rは苦手だ。1度切り替えしてゆるゆると進んでいく。 とりあえず最初に見つけた非常電話で事故の第1報を流しておく。警察に連絡しろと言われたが こちらは通りすがりだと突っぱねる。(当時,携帯電話を持ってる人はほとんどいなかったろう) あとは天国。なんせ後続車が来ない。2人とも何故か笑い出す。 「だはははははははは」 「ザマーミロってんだ」 「今日の名神は貸し切りだぜ」 はたから観てると単なるバカかもしれない。しかし妙に楽しい。 「しかしパンダには注意だ」 「時速110km厳守だなぁ」 「でも次のSAで止まってくれ。KMXのガスがもたん」 「イザという時はガソリンくらい売ってやるぜ」 「けちくさ。タダでよこせよ」 「わはははは」 などと言いつつ,バカは二人して後続車が全然来ない変な名神道を西へ, 米原の手前からさらに交通量の異様に少ない北陸道へ入る。 ここからは日本海から吹いてくる風との戦いである。北上している間ZZ−Rはまだ楽だ。 なのでZZ−Rが先頭を切る。大変なのはKMX。風圧モロ。交通量が少ないこともあり, 景気良く飛ばしている4輪車の後を全開近い加速で追い上げていく。 あまりの風圧に,ヘルメットのせいで横を向けない。 そんなこんなで約1時間,ランデブー走行を楽しんでみる。高速コーナーとトンネルの連続する 山間部を抜けると,福井県敦賀市に入る。トンネルをいくつか抜け,今庄SAで20分ほど休憩。 風の中を走ってきたので軽い脱水状態に陥っている。体が固まってちゃんと動かない。 さすがにキツイなぁ。でもまだ福井県。二人してソフトクリームを舐めてみる。こういうところの アイスはうまい。 KMXもZZ−Rも給油を行い,再び北上する。 ここまで来ると頭の中はアドベンチャー状態。観るもの全てが珍しい。 市街地だか田畑だかわからない福井県内をずっと抜け,福井市内も抜け,ひたすら爆走する。 走っているときが一番楽しかった頃のお話なので,もう無我夢中である。サルのように走る バカ共と言われそうだ。 尼御前SAで給油のためにほんのわずか停止し,片山津まで来ると,日本海を左手にいい景色で ある。このあたりは日本海からの吹きさらしとの戦いである。ここからはKMXよりZZ−Rの方が 不利なのだ。大型車が来ると吸い寄せられる。KMXを先頭にしてひたすら耐える。 再び海から離れ,また海が近づいてくる。一体どれだけ走ったことだろう。 富山市内を抜け,黒部市も抜け,親不知の手前で休憩する。もうすぐ新潟県らしい。 「あと1時間もしたら上越だ。そこで降りるぞ」 「お−」 「大丈夫か?」 「死なない程度にはな−」 「昼メシどうする?」 「どうせフェリーを待ってるだろうから,そこでいいんじゃねぇのか?」 「そうだな」 と,菓子パンと牛乳をオヤツに走り続け,正午過ぎにやっと上越ICへたどり着く。 料金所のおっさんに質問 「海はどっち?」 「右へ曲がってまっすぐだよ」 「ありがとさん」 国道18号を惰性で走り,ようやくの思いで直江津港に到着した。午後1時。 お腹が空いて死にそうであったが,とにかくフェリー乗り場を捜す。 目的は佐渡島の小木港行き,佐渡汽船という船会社らしい。 とにかく窓口へ行くと,あと50分ほどで出港。 バイク(特殊手荷物)のスペースも丁度空いていた。 その辺で店で弁当とかお茶とビールを買い込み, 車のキャンセル待ちの列をごぼう抜きにして フェリーに乗り込む。 デッキに上ると,懐かしい海の匂い。太平洋とは異質の感触がわかる。 何よりも海に漂うクラゲの多さ。情緒のない海だ。 「なぁ,クラゲってパン喰うかな?」 「やるんじゃねえぞ。人間が先だ。」 ということで,2人してビールで乾杯! 旅人が一番ゼータクでシアワセなひとときかもしれない。 やっとお昼だ,弁当だ。 ちなみに誰が誰のものという決めはないので,喰った者勝ちである。 で,デッキでそのまま昼寝したり,船内をウロウロしたりして佐渡島まで約2時間。 連れは酒〜と言いながらどこからともなくOLDのビンを手にぶら下げていた。 「おめーなー あと2時間でまたバイクに乗るんだぞ」 「それまでにはさめるって。気にすんな」 気にしなかったら声なんかかけるかい。 だいたい真っ昼間からオールドをストレートで胃に流し込む奴の気が知れない。 「ちょっと寝る」 「勝手に寝てろ。」 そのまま放っておいた。 などと騒いでいる間に,陸地が,島影が見える。 2時間少しでフェリーは小木港へ無事到着。午後3時前のこと。 船から追い出され,国道350号線をなんとなく進んでいく。 KMXはセンターラインに沿って走っている。 信号待ちで声をかけてみる。 「てめぇ,まだ酔ってるだろ」 「おっ わかるか」 「わからいでか,このバカが」 酔うとセンターラインに目線が移るからよくわかるぞ,と言いたいところであったが それはともかく,2台のバイクはクルマの後ろをのんびりとくっついて, 左手に海を観ながら走り続ける。きれいな海だ。地元では,いや本土では絶対に お目にかかれないほど美しく澄んでいる。国道からわかるくらいだ。 左に広い浜辺が出てきたところでちょっと休憩。かなりの時間ボーッとしていた。 「こんな場所さぁ,伊勢にゃねーよなぁ」 「ああ,全くだ」 「ところで,今日の宿ってどこだ」 「この先..........」 地図を拡げてみると,両津市というところらしい, 「島のくせに市があるんだな」 「おめぇ,そんなこと言ってたら新潟県民に殴られるぞ」 「だって珍しいじゃねーかよー」 「沖縄はどうなるんだよ」 「しるかンなこと。今日はもう走る気しないし,宿へ行こうぜ」 「そだな」 こいつ,まだ酔ってらと思いつつ,350号をそのまま進み両津市へ到着。 途中警察に酔って...じゃなくて寄って,宿の位置を確認する。 土地が狭いからなんとなくわかる。 ほどなくそれなりに宿に到着。午後5時くらい。 一日で650kmも走ったなんて,生まれて初めてだ。 ワカメの浮いている風呂をもらい,海づくしの食事に舌鼓を打つ。 自分は甲殻類に対してアレルギーがあるため,あまり海産物が好きではないが それなりに食べていた。 部屋に戻ると.... 「酒がねえっ」 ということで近所の駄菓子屋みたいな所へ行って 「お酒ないの〜」 駄菓子屋で酒をねだる奴も珍しいと思ったみたいだが,ビールとオールドの 小瓶があった。どうも今回のルートはサントリーオールドに恵まれているようだ。 つまみを適当に買い込んで宿に帰り,遠慮なく飲みながらたわいもない話ばかり しているうちに,いつのまにか寝ていた。後でこの時が一番幸せなのだ。と思った。 酒とバイクは捨てられないとは よく言ったもんだ。確かにそうかもしれない。 甲殻類アレルギー症状のせいで,耳がかゆい。何とかならんかこの体質..... -------------------------------- 翌朝5時。 まくらが違うので目が覚める。そんなものだ。 隣で死んでる連れを踏みながら外へ出る。 5月だというのに,春らしくない。どんよりとした空気の朝だ。 これが北国の雰囲気だとわかるのは,翌年に北海道へ初めて上陸したときであるが, そんなことはまぁよい。 宿のすぐ隣は海だ。しかも生け簀みたいな囲い方がしてある,一種の入り江みたいなもの。 ふと足元を観ると魚が泳いでる。しかもデカイ..... この時ほど釣り竿を持ってこなかったことを後悔したことはない。 隣ではオッサンが釣りをしていた。 話を聞けば,わざわざ東京の方から関越道を飛ばして月に一度は 釣りに来ていると言う。なんとも太平楽なご趣味だ。うらやましいと言っておこ。 要するに,自分たちが泊まったところは,宿の真ん前で釣りが出来るスポットだったらしい。 それを知らずに来るとは何たる不覚。 7時頃まであたりを散歩。朝食の時間になったので連れを起こしがてら顔を洗いに行く。 奴は起きていた。 「おーっす。早いな。ところでおまえ,さっき俺を踏んだろ」 「しらねーよー ケラケラ」 とうそぶきつつ,奴の周りをみてビックリ。オールドの小瓶が散乱してる。 「何だよこのオールドは」 「あ,オマエとっとと寝ちまうもんだからよ。あれからまた買ってきてよ。飲んでたんだ」 .......そりゃまた 結構なことで。 今度おまえと旅に出るときはオールドのでっかい瓶でも買ってからにすることにしよう。 会社の研修でどこかに放り込まれた時みたいな朝食を食べつつ,お茶をもらって水筒に詰め。 一休みしてのろのろと出発。 島だから,どこへ行くというアテはない。一応北上する。 本州とは違う,どことなく路面状況の悪い道を,海を右手に地元車の後をのんびりと走っていく。 風は冷たい。日頃住んでいる太平洋側とは違うことを改めて実感する。 そのうち,目が覚めてくる頃から,地元車を追い越していく。 トンネルが多くなると急に遅くなるためだ。 ちょっと亀島で休憩。 海がきれい。単にきれい。何もないからこそ,その美しさが際だつ。 それ以上言葉で説明する必要も感じない。 今度は南下し始める。 本当は観光目的なんだからもっと観光地としての話をしても良さそうなものなのだが なんせ現地点のコイツラは走りに来ているのだ。観光という要素はあまりないらしい。 途中をショートカットして大佐渡スカイラインへ入る。何故かサルを観る。 示し合わせたかのように減速して顔を見合わせたりする。 「おい,佐渡にサルっていたっけか?」 「猿が泳げるとは思えないけどなー。ニンゲン様が連れてきたんだろ」 「ふーん。そんなもんかね?」 安全マージンをとって余裕で走りを愉しんだ後,佐渡金山へ向かう。 別に観光地へ行きたいとは思わなかったが,ここだけは行っておきたかった。 なんせ,流刑島なワケなので。日本の辺境って血塗られた歴史が必ずあるわけで。 金山というので金鉱脈の跡でもあるのかと思ったが,着いたところは観光バスが みっしり停まっている観光地であった。 「佐渡金山ってテーマパークかぁ? 戦国時代村みたいなもんか?」 「どこへ行ってもこんなもんだろ。人が集まれば,金が集まる」 「ンな経済学者みたいなこと言ってんじゃねーや」 「まさか入るだけで5千円も取ったりしねぇだろうなぁ」 「だったら帰ってくればいいだろ」 ま,5千円も取られなかったので素直に入場し,洞穴見学にいそしむ。 日が当たらないので寒い。ライディングブーツは歩くのにあまり適していないので 足元がややおぼつかない。 洞窟内部の様子などを「ほうほう」と言いながら見学し,その場限りの知識が 身に付いたところで這い出てきた。【管理人談:内容省略。観光パンフでも見て下さい】 今度は暑い(笑)。 「キンはあったか?」 「ンなものあったら誰かが黙って持っていくだろう」 .....そりゃそうだ。 「ところで.......トキってどこにいるんだろ?」 「トキ保護センターが何とかいうところだろ」 「見られるのかな?」 「んー」 金山のチケ売場へ戻ること数分 .......... 「一般の奴らは見られないって」 「ふーん。トキも軟禁状態か」 .....何か違うと思うけどな。 で,金山を後にする。 そうこうしているうちに,船の時間が迫ってきた。 そろそろと小木へ戻るルートを取り始める。 海沿いのもっとも西をのんきに走り,何とか出港30分前に港にたどり着く。 いきなり切符売り場に直行。ニンゲン2人と特殊手荷物2つ。GW期間の割には あっけなく取れた。 4輪は積み残しでキャンセル待ちの列が1列ほど出来ていたが バイクは手荷物なので関係なし。切符を持って船員が手招きする方向へダッシュ。 「バイクでよかったなぁ」 こういう時だけな......と言いかけたがやめた。 「もうちょっとゆっくりしたかったなぁ」 「仕方ないさ。休みが4日しかないんだから」 誰かさんの食い残したつまみをポリポリやりながら,例によって船の周りに 大量に張りついているクラゲのお見送りで佐渡を出る。 「この次はもっとゆっくり来るからな」 2時間ほどで上越に戻る。もう6時。 「今から三重に帰ってもいいけど どーする?」 「着くのは夜中だろ。泊まろ泊まろ」 で,30ほどかかって直江津駅近所のビジネスホテルを探し当て,潜り込む。 本当は普通の宿が良かったのだが,取れなかった。 バイクが2台,セローとバリオス。先客がいた。両方とも女の子だ。 わざとらしくその近所にフラフラと走って行き 「こんばんわ〜」と連れがカマかけに行く。 ............ ............ ............ 「うまくいかねーなー」 「こんな所まで来てナンパすんなよ(笑)」 「まぁいいか。飲むぞ」 チェックイン後,駅前で小さいこぢんまりしたした居酒屋を見つけ,騒ぐことに。 「なぁ,俺達は どうしてこんなところにいるんだろう?」 「酒とバイクは捨てられないからだろ」 「『仕事と女は捨てられても 酒とバイクは捨てられない』ってさ」 「仕事も女もないくせに.....(笑)」 2時間ほど食い尽くした挙げ句,ホテルに戻って..... 有料放送というものがあったので,二人して1つの部屋に 例によって酒とツマミを持ち込んで鑑賞となる。 有料放送? つまりアダルト番組。露骨にモザイクかかっているので見ていても あんまり面白くない。元々があまりアダルト物とか見ない方なので, そのうち番組がプロ野球となる。あとは例によって自分が先にダウンしてしまったので よく覚えていない。 -------------------------------- 翌朝......... 7時頃,部屋の電話の音で目が覚める。連れだ。 「おまえ昨日なぁ,オレの部屋で寝てたもんだから,俺がオマエの部屋で寝たぞ」 はは,そいつはすまん。と,風呂入って身支度をして, 1Fのレストランでモーニングをもらう。 ナンパし損ねたおねーちゃんのマシンはもうなかった。どこへ行ったのだろう。 聞いてみても始まらないことなのだが。 休みはあと二日。今日は宿も取っていない。ここは新潟の西の端。一日くらいは 家でノンビリしたい。ということで本日の行動指針が決定 「帰ろう」 再び北陸道を探し当て,上越から1車線の狭い高速道路をゆっくりと南下し始める。 (注;当時は1車線だった) 朝の高速道路というのは,不思議な雰囲気がある。 シーサイドラインを横目に富山まで来たところで高速を降りる。 41号を新湊向けて北へ。富山城を西へ 「おう,この辺だぜ」 中山道編でも書いているが,この辺は私とその連れにとっては初めて来たところとは 思えないくらい感慨深いところだ。 しばし呉羽山公園を見上げながら,ぼーっとしている 「思えば遠くへ来たもんだ」 そのうちに登別の手前で室蘭本線を走る電車に踏切で見送った時に,否応にも そう思うことになるのだが,この時は富山県でそんなことを考えていた。 30分くらいぼーっとしていると,急に三重県が懐かしくなってきた。 「帰るか」 「そーだな」 これ以上,余計な会話を交わすことはなかった。お互い疲れていたというのもあったが 会話を交わす必要もなかった。再び高速に乗り,速い車を見つけてはその後ろを追撃して いく。あっという間に福井へ,途中給油して敦賀へ。敦賀からは南下する際に 風が強くなるので連れのバイクを心配して先頭をゆっくり走っていく。 北陸道と別れ,名神高速を岐阜県の関ヶ原まで走ってきたところで下に降り, レストランで昼食。合戦場跡を横目に306号を藤原町へと下り三重県へ。 あとは勝手知ったる地元の道。湯ノ山街道まで休憩もせずに降り,そのまま再び 306の獣道へ。下り勾配をヒラヒラと愉しみ。亀山市内で連れと分かれる。 連れは津市内へ,オイラは鈴鹿市内へ。 観光なんかほとんどなかったけど,いい想い出になった。 『佐渡島をバイクで走ってきたぜ』と胸張って言えるようになったから。 - Fin - //